山芋(自然薯)の漢方養生法を模索する。
山芋には健康を助ける多くの作用があります。
漢方薬の一部としても使われる大切なものです。
漢方の生薬としては山薬も呼ばれるものです。
上手く食事に取り入れましょう。
山芋の効能
○食欲増進、胃腸虚弱
○下痢症状、軟便
○糖尿の口渇
○喘息(痰を解く作用)
○頻尿
○寝汗や異常発汗
消化酵素アミラーゼを含み、粘り気と潤いで消化粘液を助けます。
漢方的にも新しい粘り気のあるものが健康には良さそうです。
古典の生薬の世界「本草備要」では
山芋(山薬)が脾肺の二経絡に入り、不足を補う作用で、その虚熱を抑えて胃腸の調子を整えて肌を潤し、痰を解いて、下痢を止める作用があり、五行説でも、肺は腎の母であることから、腎の陰を強めることで、虚損や労傷を治し、脾は心の子であるので、心気を益すことから、健忘(物忘れ)や遺精(生殖器の障害)を治することと、生で用いると膿などの腫れ物を消してしまう。
などの記載があります。
漢方の世界では
○漢方の材料としては、八味地黄丸、六味丸、参苓白朮散などに配合されます。また、丸剤を作る際に蜂蜜を使わず、山芋で固めるものもあります。蜂蜜の繋ぎ剤と違い、軽い丸剤に仕上がります。
○日本薬局方でも滋養強壮、止瀉、止渇作用があるとされております。
○薯蕷(ねんじょ)と古典の本では記され一般的な山芋を示します。
○中国の生薬市場では、真っ白い棒状の綺麗なものが販売されております。
食用としては
○生ではトロロご飯や山芋短冊や焼いたり蒸したりしたものでは、山芋のお好み焼きやお菓子に配合されることがあります。山芋のお菓子と言えば鹿児島のかるかんです。健康を気づかう贈り物、小見上げには最高に喜ばれます。しっとりした、山芋を蒸した感じのお饅頭です。
★しかし、残念なことはせっかく、山芋はいろいろな体調不良に良く、特に老化に伴う腎虚に良いのに、山芋アレルギーの方がおられるのは残念です。また、摂りすぎによる便秘もありえるようです。