1、特殊な、経絡漢方治療との出会い。
漢方を勉強しはじめた頃、腹診図などと出会い、お腹を触る漢方が本物と書かれていたためにそのような認識でした。
しかし、本場中国では、目上の患者にお腹を触ると無礼であるとされ、脈や望診・問診を重視する診察法が行われてきました。
九州の漢方研究会や台湾の中医学では、本草備要という書籍が非常に珍重され、その中には生薬の証、つまり、どのような症状にどの生薬が必要か?ということが詳しく述べられ、反面、日本の漢方の世界では、ものの無い時代に腹診を中心とした漢方理論が完成されたために、あたかも数10種類の決まった処方で何でも治るように書かれております。それも既製品の服を着せ替え人形のように当てはめる方式です。短時間に処方が決められますが、そのような方法で治る方はごく少数です。
中国では数千にのぼる多彩な生薬が存在し、それぞれ違った効果を持ち、12億人の健康を支えております。
日本内外の多くの漢方医・漢方薬局・鍼灸院を見学させて頂く中で、人からは気が出ていること、その気の作用については中医学の教科書の中にも語られるように、その気を捕らえることで非常に重要な情報が得られることがわかりました。
人間の身体の表面には重要な経絡という気血の流れる通路があり、穴という気のエネルギーの出入り口があります。
その経絡・穴に出入りする気のエネルギーは、外からの漢方を近づけるだけでも変化をします。つまり、飲む前から相性を予測できます。
漢方の身体への吸収を考えれば、飲むだけではなく、塗る、香りを嗅ぐなども効果へつながることが分かっております。
また、漢方薬を栄養素として考えた場合、桂皮や当帰や白朮などは非常に重要な栄養素となります。中国の本草書を読めば、どのような症状があらわれれば、どのような生薬が必要かが、書かれているのです。このことは現代日本のビタミン学とは異なった知識です。
次はツボと漢方の証の関係です。漢方の証を決めることにより、必要なツボも決まります。つまり、牛黄清心丸証にはその薬効、當帰散証にもその薬効を再現するツボの組み合わせがあるのです。また、ツボは胃腸にも役立ちます。基本的に漢方薬が効果を表す際には胃腸を通過しなくてはなりません。しかし、胃腸の弱い人に胃や腸に重い漢方をそのままお出しすることはできません。そこでツボやその他の漢方で胃腸を立て直すか、漢方を外から効かせる必要があります。 漢方の世界では身体の外から吸収しても効果を現わせる生薬も数多くあります。
2、身体の中からと外からでより、適切な漢方療法へ
漢方の桜門ではより速い改善を目指すため、適切な漢方薬をお選びするだけではなく、食養生や必要なツボを選定し、家でツボ療法を行うことでも早い回復につながります。
また、必要な情報を頂くことで、遠方でもご相談頂くことが可能になります。