漢方専門 桜門漢薬局
漢方製剤解説第3巻
解労散(かいろうさん)について⇒
主な適用としては、
体力中程度又はやや虚弱で、腹部に重苦しさがあり、ときに背中に痛みがあるものの次の諸症:
慢性の発熱、腹痛、胃痛
解説
ストレス性で、胃痛や腹痛に非常に良い処方と思います。
土鼈甲(どべっこう)つまりスッポンの甲羅が配合されて、強壮剤としての補助的作用を持ちます。
柴胡(さいこ)は多めに配合されていますので、発熱にも使われると思いますが、肝火上炎(かんかじょうえん)、イライラして怒りやすい男性では非常に喜ばれる処方と思います。
芍薬(しゃくやく)は多めに配合されていますが、痛みによく効く芍薬と、あまり効かない芍薬があるので、背中の痛みに使うのであれば鎮痛作用の良いものを選ぶべきです。
甘草(かんぞう)は枳実(きじつ)の強い苦みがあるので、甘味の強いものを選び苦味を緩和すると良いでしょう。