3、東洋医学の独特の精神神経症概念
自律神経失調症は「他人のは伝え切れない辛い症状」ですが、
東洋医学では「百病は気の乱れから生ずる」と言われるように、全身的に微妙な歯車が狂いだした状況です。主に肝と心の関係が中心となりますが漢方の証では全身の調和が一番大切です。
自律神経失調症と関連の深い体質ものはとして、
肝気鬱結・・・精神的なストレス状態が発端で、肝気の流れが停滞し、イライラや怒りっぽい、落ち着きがなくなり、しいては胃腸や肝臓の病気につながる症状
肝鬱化火・・・精神的なストレス状態がひどくなり、肝の気が上昇し、目の充血、のぼせ、怒りなどの状態がひどくなったもの
肝血虚・・・肝臓の血の不足により、精神状態や女性ホルモンバランスの乱れて自律神経が乱れているもの
肝陽上亢・・・肝血虚が進行して興奮症状が強くなったもの
肝気犯胃・・・肝の気の乱れが自律神経の乱し、ストレスによる胃痛や潰瘍を起こすもの
肝気犯脾・・・肝の気の乱れから自律神経の乱し、ストレスによる胃腸症状を起こすもの
心気虚・・・心のエネルギーが不足し、疲れて動悸が起こるもの
心血虚・・・心臓・脳の血液不足による動悸・不安・不眠
心火亢盛・・・ストレス・悩みが許容量を超え、怒りや不眠、動悸など興奮性の症状を呈するもの。